ジャカルタでの日々

アラフォーでジャカルタに移住した体験談

言葉を発信する大切さを思い出した。

せっかく日本にいるので、映画館には行きたいと思っていた。しかし、いつ再開されるのか検討がついていなかったが、1席ずつ空ける形で上映されることとなったので行ってきた。作品は「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」。

f:id:sabu0815:20200713221000j:plain

わざわざ帰国中に観る映画かというのもあったし、せっかくならば何度もテレビではみてきていたジブリの「風の谷のナウシカ」を劇場で観てもいいなと考えていた。でも、この映画というかドキュメンタリーはどうしても観たかった。

三島由紀夫の小説は、「金閣寺」しか読んだことがないし、近現代史に出てくる一人ではあるが、そこまで知っている人ではない。一方で、東大全共闘についての知識もそこまであるわけではない。

ただ、トレーラーを見たときの一文、「言葉と言葉の殴り合い」が気になった。そして単純なる興味もあった。言葉の力があるとはどのようなことなのか。

詳しい内容はぜひこの映画を見て欲しい。ただ、相手をリスペクトしつつ、自分の論理をぶつけ合う姿勢は、見習わなくてはならない。どんなに相手が自分とは与しないとしても、まずは「言葉」を丁寧に使って、三島も学生たちも発信していた。

揚げ足をとったり、言葉尻をとらえることはしていない。正々堂々と、言葉で闘っている姿はカッコ良かった。そして、言葉を発することの大切さ、その言葉を発するための知識を持ち合わせていなくてはならないし、どこか自分の意地やポリシーも無くては説得力はない。

そして情熱。ものすごい熱量を持っていた。飄々としているように見えても、熱い心を持っている人たちしかいなかった。右翼と左翼と分けられるけれど、根底は日本を憂いている同士だったのではないだろうか。とにかくお互いの熱量が半端なくて、圧倒された。

はっきり言って、難解な内容ではある。言っている単語もわからないものがあったし、もう一度言葉を調べながら観たいぐらいだ。そして、もっと時代背景も知っていた方が楽しめる内容だろう。ただ、言葉と言葉の応酬は見ていて興味深い。多くの人に観て欲しい映画だ。

学生時代、政治学のゼミに入っていた。そのとき恩師に言われた「言葉を発信する大切さ」のようなことを思い出す。今でも恩師との繋がりはあるが、やはり言葉をとにかく発信することを説いている。そして、それが政治だと。人と何かを決めること、これも身近な政治なのだと。だから、言葉を発する必要。言葉は、人間が使える武器であり、道具である。この言葉は、意思表示とも言い換えられる。

この映画は、当時東大全共闘として活動していた人が振り返る映像も出てくる。「負けたなんて思っていない」そんなことを言う方もいた。周りがどう言おうが、自分はそう思っているぞ、と訴えかけてきているように感じる。そこまで熱量を持てるものがあるだろうか。あそこまで熱く生きているだろうか。自分自身を振り返ることにもなった。

なかなか咀嚼するのが難しくて、それぐらいの情報量と考えさせられることが多い。とても刺激的な映画でしたね。観に行って良かった。

 

いい加減、インドネシア料理を食べたくなったので、大久保にあるBintang Baliに行ってきた。

 

インドネシア人の方が営んでおり、お客さんも僕ら以外はインドネシア人だった。久しぶりのSoto AyamやBintang Beer。

f:id:sabu0815:20200713224922j:plain

懐かしいというか、これだよこれ!ってなりました。普通に美味しいので、インドネシア料理を食べたい方にはおすすめです。僕もこれから帰国する度に、足を運ぼうかなと思っています。

 

ということで、本日の1曲はこちら。


Black Catbird

  

昨日、フラッと行った馴染みのハコで初めて会ったDJが、中南米の音を掛けていた。とても気持ちよかったし、初対面だったけれどけっこう話し込んでしまって、クラブってこういうところだよなぁなんてことを考えた。今日、たまたまレコードサイトを見ていたら、中南米周辺の赤道周辺の絶滅種の鳥の鳴き声をフォーカスしたレコードがあったので、思わず選んでしまいました。ポコポコしている音はいいですね。

 

にほんブログ村 海外生活ブログ ジャカルタ情報へ
にほんブログ村