ジャカルタでの日々

アラフォーでジャカルタに移住した体験談

どろっとしたものがないと物足りない。

「Back to the Future」(BTTF)が地上波で放送されていたので久々に観た。2時間以上テレビを点けていたのも何年ぶりだろうか。ジャカルタに行ってからはテレビを観ていない。観る番組がわからないこともあるが、インターネットで十分だからだ。

帰国してからもあまりテレビを観ていない。食事時にテレビを我が家は点ける家庭なので、その時に観るぐらいだ。食べ終わって少し休んだら部屋に行ってしまうので、その後はパソコンに向かっていることが多い。

BTTFは1985年の映画。もうそんな前になるのかと感慨深くなった。いま観ても面白いし夢がある。何度も観ている映画なのに、放送しているとついつい観てしまう。僕にとってスピルバーグの映画はその傾向が強い。単純に好きなんだろうな。

1回見たり聞いたり読んだりしたらおしまいになるものと、何度も繰り返し見たり聞いたり読んだりしたくなるものの違いは何だろうか。

音楽に関してになるが、僕は新しい音源をどんどん知りたい。ただこの「新しい」というのは自分にとってなので、ものすごく古い曲でも自分にとって初めて聞くのであれば「新しい」になる。

ちなみにDJとして使う場合の「新しい」は新譜の意味に近い。DJのときは新譜の中に旧譜を交えることが好きだ。いかに旧譜を新しく聞かせるかを考えることもある。この時の旧譜は、いわゆる何度も聞きたい音と同じ意味だ。名曲、キラーチューン、エバーグリーンなど言い方はいくつかあるが、有名で王道、そして売れたものになるだろう。

あまり多くの人に知られていない音を掘っていく欲求は僕にもある。だからと言って売れているものを否定したがるのは、ちょっとかっこ悪いと思う。むしろ売れている音は聞くべきと考えている。詰まらないなどと言っていないで、聞いてから批判をしたい。それにいいものはいいと認めることも必要だろう。

最終的には好き嫌いになるので、こればかりは仕方がない。ただ触れずに印象だけで決めつけることをすべきでないだろう。これは特定のジャンルしか聞かず、それ以外を聞こうとしない人にも当てはまる。もっとクロスオーバーでいるべきだ。

僕はそんなことを先輩たちから教えていただいた。DJブースに入る以上、いろいろな音を聞かなくてはならない。あまりに音を知らなすぎて(今も知っているとは決して言えない)、ムチャクチャ怒られたこともある。ジャンルを跨いで吸収しようといろいろ聞き始めたのはここ8年ぐらいだろう。

もちろんそれ以外にも立ち居振る舞いであったり、DJのテクニック、その他人付き合いやリーダーシップの取り方など、僕はすべてクラブシーンで学んだ。正直、先輩たちにイラついたことなんて何度もあるし、ふざけんな!と思ったことなんて数え切れない。ただ今になって思うのは、そんな環境に身を置けてよかったということ。教えてくれる人がいることほど、いいものはない。

そして反省としては後輩たちに同じようなことを厳しくできなかったこと。どうしても自分がやられて嫌だったことを、後輩たちにしたくない感情が勝ってしまった。あとはいい人に見られたいという欲もあったかもしれない。

昨晩DJブースに久々に入ってそんなことを思い出した。僕にとってクラブは、人間味溢れる場所であって欲しい。純粋に音だけを楽しみに行くこともあるけれど、どろっとしたものが無いと物足りない。だからオンラインじゃねーんだなってね。やっぱり現場は楽しいです。

f:id:sabu0815:20200613003002j:plain

 

ということで、本日の1曲はこちら。


GoGo Penguin - Kora

  

GoGo Penguinの新譜から選びました。マンチェスターのピアノトリオ。Blue Noteでライブを見たことがあるけど超絶テクニック過ぎて、ずっと鳥肌立っていたことを今でも思い出す。今作も相変わらずキレッキレですね。洗練され過ぎて飽きることもあるのだけど、新譜はとりあえず聞いちゃいますね。

 

にほんブログ村 海外生活ブログ ジャカルタ情報へ
にほんブログ村