ジャカルタでの日々

アラフォーでジャカルタに移住した体験談

データを無視して話を進めてはいけない。

去年も6月第1週に1週間ほど一時帰国をしていた。その時はそこまで雨が降っていなかった気がする。今年はがっつり東京にこの時期いるため、しっかり梅雨を味わっている。

もうジャカルタは乾季だろう。雨季が終わるという頃に一時帰国になった。乾季のジャカルタは、それはそれで過ごしやすい。東京の夏よりも涼しく感じるので、気分もいい。もちろん暑いけれども。

インドネシアにおけるPCR検査の陽性反応が出ている人数は、もうそろそろ9万人となりそうだ。今月中には、10万人を超えるだろう。確かに数字だけ見れば多い。既に中国の人数を超えている。まだまだインドには及ばないが、ASEAN諸国では既に一番多い。

いまは住んでいないからその理由もさっぱりわからない。ただ、マスクをしているし、モールに入るにも手洗いをしたり、消毒もしている様子はSNSで見ている。どうして広がってしまうのかはわからないが、恐らくPCR検査数が多いからだろうか。

7月3日のじゃかるた新聞の記事によると、1日あたり計2万3,519件のPCR検査と分子迅速検査(TCM検査)を実施しているとのこと。それでだいたい1,500人ぐらいの陽性者が毎日出ている。割合でいうと、約5.9%が陽性者ということだ。なお同記事によると、100万人あたりのPCR検査件数は3,104人。ただしこの数字は、フィリピンやタイよりも少ないようだ。

モスクなどの集団祈祷をまだ行っているのかもしれないし、そもそもけっこう近距離で話す人も多いことから、感染が進んでいるのかもしれない。とにかくインドネシアにいる家族たちや知人が無事であることを祈るしかいまはできない。

 

昨日気になった、室外でのCOVID-19感染について少し調べてみた。残念ながら日本の記事を見つけることはできなかったが、海外メディアでは「risk of covid infection outdoors」のキーワードからいくつか記事を見つけることができた。

その中で2つ紹介したい。

まずはNew York Timesの記事。「What We Know About Your Chances of Catching the Virus Outdoors」と題されたもの。若干古くて、2020年5月15日に出されたもの。記事序盤は、屋外であれば室内に比べるとリスクは低い、外に出て運動しないと身体にも良くない、というようなありきたりなことが書かれている。

しかし読み進めていくと、バージニア工科大学教授の言葉で、「室内よりも屋外はリスクが少ない。2メートル離れていれば大丈夫。屋外であれば、風があるのでウイルスを拡散させる」と出てくる。これについてはその通りで、屋外は風に乗って、ウイルスは拡散させられるはず。

そして、欲しい情報がこの後でてきた。若干古いが、4月11日の中国のレポートによると、7,324件の感染例のうち室外による感染例は1件だけとのこと。英語であるが、このレポートの英文をそのまま引用する。

Our study does not rule out outdoor transmission of the virus. However, among our 7,324 identified cases in China with sufficient descriptions, only one outdoor outbreak involving two cases occurred in a village in Shangqiu, Henan. A 27-year-old man had a conversation outdoors with an individual who had returned from Wuhan on 25 January and had the onset of symptoms on 1 February.
引用: Indoor transmission of SARS-CoV-2 

 もちろん4月中旬のレポートだし、それから3ヶ月以上経っているからもっと増えているかもしれないが、室外による感染が、7,300件以上ある中で1件とは思わなかった。もちろん室外だから全く安心とは言えないが、室内に比べれば圧倒的に安全とデータ的には言えるのではないだろうか。

もちろん先ほどの記事ではその後に同じようなことが書かれている。長時間、隣り合って座っているような場合は、感染リスクはある、と。でも、何でもかんでもマスクをする必要はなさそうだとデータ的には感じる。

もう一つ。イギリスのPatientの記事でも同じく、中国のデータを根拠に室外は感染リスクは低いと書いている。しかも室外で15分以上接近していた場合と書いてあるので、どちらかというと知らない人に移すリスクよりも、身近な人の方が危険な感じがする。ただし、ここでも正式に認められているわけではないとのことで、注意は必要と喚起はしている。

なお、紫外線がウイルスを破壊する可能性もあるとのことだが、COVID-19に対してどのような影響があるかは研究中とのこと。風はなんとなく想像できたが、紫外線がウイルスを破壊するのであれば、より室外であれば感染リスクは低いですね。それに普通に室外で生活したり、運動するにはそこまで気にする必要はないのではないかと考える。

 

なお当たり前ですが、熱中症のリスクは日本政府もわかっているので、厚生労働省でも注意を呼びかけている。祖父母にはマスクは上手に外すよう伝えないと、いつまでも付けてそうだからなぁ。この辺りはしっかり伝えよう。

 

COVID-19については、データを無視して話を進めてはいけないと考える。どうしても想いや気持ちが前面に出てしまい、何でも危ないとされてしまうことはよくないのではないか。先ほど出した中国のレポートなんて、とても重要なものだと思うし、多くの人が共有すべき内容と思う。

New York Timesにしても、Patientにしてもエビデンスとして中国のレポートへリンクを貼ってあるため、記事の信憑性も上がる。そういう意味では、海外のメディア記事に触れた方が、欲しい情報を手に入れられるとどうしても感じてしまう。それに、自分でやはり取りに行かないとダメだなと痛感している。

 

もうそろそろ紫陽花も終わりかな。

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ジャカルタでは見ない花。季節を象徴する花なので、どうしても見てしまいますね。好きな花の一つです。

 

ということで、本日の1曲はこちら。


A Night at Apres Midi

  

夏になると聴きたくなるアーティストの1人、Cantoma。バレアリックというと、どうしても僕は彼が最初に出てくる。レコードもよく買っていたし、朝方に掛けるのが大好きだった。海やリゾート地の情景が浮かんでくる今作。とても優しい曲なので、休日の寝起きに聞いても気持ちいいかも。旅行に行きたくなる。

 

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